・・・はじめに・・・
このお話は「道成寺縁起」をもとに、時代考証エトセトラを無視した完全フィクションです。
「道成寺縁起」はもとより、「遙かなる時空の中で」に登場するキャラクター以外の登場人物等は、完全オリジナルのつもりで書いておりますことをご了承ください。

ちなみに今回のテーマは永泉さんの失恋です(汗)
永泉さんがイタイのは嫌、という方はお読みにならないほうが無難です。

タイトルは「炎熾戀抄」(えんしれんしょう)と読みます。
炎熾とは火が燃え盛るという意味。
戀はご存知「恋」の旧漢字です。
抄は抜書きのこと。ここでは小話という意味で取っていただければ幸いです。



炎熾戀抄一 永泉は安珍という青年僧と知り合う。
安珍は仏道の道を志す、熱意溢れる青年であった。
炎熾戀抄二 永泉は兵部卿の宮時代の旧い知己、常陸の宮の姫で今は紀伊の守の妻と再会する。
炎熾戀抄三 紀伊の守の娘、きよと安珍は運命の一夜を過ごす。しかしそれ以来安珍の様子に異変が。泰明は安珍が穢れに触れたと視る。
炎熾戀抄四 きよと不思議な逢瀬を続ける安珍。
一方神子はこの京に異変が起こっていることを察知する。
炎熾戀抄五 泰明とともに神泉苑へと赴いた神子。
そこには一人の女がたたずんでいた。
炎熾戀抄六 神泉苑で出会った女が紀伊の守の娘であった。
一方永泉は一匹の大蛇と対峙していた。
炎熾戀抄七 藤姫から多大な不興を買った泰明。
泰明は一人、永泉からの文を得て、仁和寺へ向かう。
炎熾戀抄八 泰明を追って天真、頼久らとともに仁和寺へ向かうが彼らの行く手には・・・。
炎熾戀抄九 結界の中にいつのまにか入り込んだあかねと永泉。
あかねの姿が消えたことを天真が泰明に伝えて・・・。
炎熾戀抄十 すべてが終わって。
姿をずっと見せなかった永泉があかねのもとに訪れる。
そして・・・。



参考文献(今回珍しく参考文献なんてものがあります(^_^;))
「お経 真言宗」 勝又俊教 講談社 実はみるみるが一番よく使う資料。
真言(マントラ)の記載あり。
浄土三部経(上)(下) 中村 元
早島鏡正
紀野一義
訳注
岩波文庫 最近はこれをよく使うかな?無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経の梵文和訳(観無量寿経は漢文和訳)と書き下し文が書かれているのでわかりやすいです(*^_^*)
易経(上)(下) 高田真治
後藤基巳
岩波文庫 陰陽道について最初に手にした資料。多分オフィシャルでも使われているとふんでいる。(遙か3巻で泰明さんの台詞は明らかにここからでてきたと思われる記述がある)
拾遺和歌集     私的に古今和歌集より好きな歌集。
うちのサイト全体でよく使用させてもらっている。
「新日本古典文学大系」だったけかな〜(うろ)よく覚えてないので、著者と出版社は記載しません。「新日本〜」だったら出版社は岩波のハズ。